お口の中の病気と全身の病気の関係
ももこ歯科のブログを読んでくださる皆様、いつもありがとうございます。
今回のブログは、お口の中の病気と全身の病気の関係についてです。
このトピックに決めた理由は、コンビニに立ち寄った時、目に入った新聞のタイトルだったからです。
普段、この手の新聞を買うことはもちろん読むこともないのですが、
タイトルが気になり、思わず買ってしまいました。
その新聞によると、お口の病気の原因菌が全身の病気を引き起こす可能性がある、とのことでした。
全身の病気は、以下の通りです。
1. 大腸がん
2.心筋梗塞・狭心症・脳卒中
3. 糖尿病
4. アルツハイマー型認知症
心筋梗塞や糖尿病と歯周病の関連性が問いただされてずいぶん久しくなっていますが、他の病気についても虫歯や歯周病と関連性があることが最近新たに分かってきているようです。
人は誰でも病気にかかりたくないと思っています。
しかし、一つの体で起こっていることですから、間接的にしても直接的にしても、どこかで繋がっているのでしょう。
それでは一体どういった経緯で、歯周病または虫歯と上記の1〜4の病気と繋がっているのでしょうか。
ちょっと難しいですが、以下に記します。
<大腸がん>
歯周病菌が、大腸がんを直接引き起こす、あるいはがんを攻撃する免疫細胞の働きを阻害している、という2つの説があるようです。
<血管系の病気(心筋梗塞・狭心症・脳卒中)>
心筋梗塞や狭心症は以前から歯周病と関連があると言われています。
一方で、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)は、虫歯菌が多い人にリスクが高いと指摘されています。
血管が切れると出血し、血小板が集まって止血をしてくれます。
しかし、虫歯菌が多い人は、出血したところに血小板が集まるよりも先に虫歯菌が取り付いてしまうため、血小板は本領発揮できず、出血が止まらなくなり、脳卒中のリスクを高めるそうです。
<糖尿病>
歯周病の原因菌がTNF-αというタンパク質を増やし、インスリン(血糖値を下げるホルモン)を働かなくさせて、糖尿病を発症するようです。
それから、妊婦さんのお口の中は、歯周病菌が好きなホルモンが分泌されるので、歯周病の危険度は高まり、糖尿病を発症する可能性が高くなります。
<アルツハイマー型認知症>
歯周病の原因菌の一つが、アルツハイマー型認知症患者の脳内に多く存在し、毒素を産出することがわかりました。
お口の中の病気と全身の病気の関連性が明確にわかった時、
全身の病気に対する予防法はお口の中の病気の予防法につながります。
逆の見方をすると、お口の健康に関心を払えば、
全身の病気を予防できるかもしれません。
次回は、またこのお話の続きになります。
お楽しみに。