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2016.12.26

根管治療のキーポイント!ラバーダム防湿を根の治療中に行う理由

みなさん、こんにちは。
8月のブログで、ラバーダムのことを患者さんはどう思っているか、についてお話ししました。今回は、ラバーダム防湿根の治療中に行う意義ついてお話しします。

歯内療法の目的は、根尖性歯周炎(根の先にある膿、または病気)の予防と治療です。根尖性歯周炎の原因は、細菌1)です。これを基に、歯内療法における基本コンセプトは、無菌的処置と解剖形態の維持です。
ラバーダム防湿は、無菌的処置の一つです。

無菌的処置とは、歯の中にいる細菌を除去すると同時に、歯の中に細菌を入れさせないようにすることです。ラバーダム防湿の目的は、後者の、歯の中に細菌を入れさせないためです。

左の写真は、ラバーダムを装着したところです。唾液がラバーダムと歯の隙間から出てこないように、白い矢印が指している材料で歯の周りをうめた後、歯に付いている歯垢(プラーク)を除去するため、消毒します。歯が少し茶色く見えるのは、消毒したからです。

ちなみに、ラバーダムの役割は、歯の中に細菌を入れさせないだけではありません。患者さんに対する安全面にも配慮しています。器具の誤嚥防止や、歯を削った時に出るお水が喉に溜まって苦しくならないように、洗浄液がお口の中へ漏れないように等々です。さらに、ラバーダム防湿は、嘔吐反射をもつ患者さんにとって、非常に安心できるアイテムのようです。当院に通院中の嘔吐反射をもつ患者さんに、「オェってならずにすんだから、安心して治療が受けられた。」という感想をいただきました。

以上が、ラバーダム根の治療中に行う意義です。

実際治療を受けている患者さんは、ラバーダムを装着中はうがいなどの休憩が取れず、口を開け続けることになります。よって、当院では少々工夫をしています。
つづきは、次回のブログでお伝えします。
お楽しみに。

1) Kakehashi, S., H. R. Stanley, and R. J. Fitzgerald. “The effects of surgical exposures of dental pulps in germ-free and conventional laboratory rats.” Oral Surgery, Oral Medicine, Oral Pathology 20.3 (1965): 340-349.

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