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2016.7.7

根管治療後の経過について

みなさま お変わりないでしょうか?
最近、暑くなって、夏本番ですね。
私は、夏が一番好きな季節ですから、とても楽しみです。
昨年は、遊びに行けなかったので、今年こそはいろんなことにチャレンジしたいと思っています。

さて、今回のブログは、根管治療の予後についてです。
実際、根管治療は、何をもって成功あるいは失敗としているのか。
簡単に言うと、根の先に黒い影があるかないか、あるいは、もともとあった黒い影が小さくなってきたか、大きくなってきたか、で判断します。
よって、根管治療の成功とは、根の先に黒い影がない、ことです。
では、当院で行った根管治療後の経過を見ていきます。

ケース1:根の先に病気がない神経を初めて取る治療

60代男性。熱いもの、冷たいもの、甘いもの、何を食べても痛い、かんでも痛いと受診されました。
診断は、歯髄(神経があるところ)炎症は重度で、根の先にも広がっていることが予測されました。
そこで、神経を取る治療をしました。

術後1年10ヶ月が経過しても順調です。
一般的な成功率が90%といわれるこの時に、きちんと治した方が、確実です。

ケース2:根の先に病気がある神経を初めて取る治療    

70代の女性。1週間くらい前は何もしなくても痛かったけど、今は痛くない、と受診されました。
診断は、歯髄が完全に壊死を起こし、根の先に炎症が広がっていることを考えられたため、神経を取る治療をしました。

現在は、痛みもなく、普通に咬めて、経過順調です。
一般的な成功率が80%となり、根の先に病気がない場合より成功率は下がるものの、基本コンセプトを厳守した根管治療を行えば、より確実に治ります。

 

ケース3:根の先に病気がある再治療 

40代女性。痛みや腫れ等の症状はありませんでしたが、適合不良な修復物と根の先の黒い影があるため、治療しました。


2年後、黒い影は消えていました。
痛みや腫れもなく、よく食べられ、経過順調です。

もし、ケース3が、基本コンセプトを厳守した治療を前回に受けていたら、再治療は、きっと必要なかったでしょう
患者さんの大切な歯と時間を守る意味でも、軽症なうちに基本コンセプトを厳守した治療を受けることが、とても重要です。
なぜ、軽症なうちに治療すると、成功率が高いのか。
それは、細菌が取り除きやすいからです。
再治療になると、そんな素直な細菌も粘り強くなり、ちょっとやそっとじゃ除去できなくなってしまっているのです。
それから、ケース1の時期だと、根の中に細菌はいないと言われています。
しかし、根の先に黒い影があったり、再治療の場合、根の中にも細菌がいることが多く、側枝や分岐に細菌が入り込み、治りにくくなることも考えられます。
よって、どんな病気もそうですが、軽症なうちにきちんと治しておくことが重要です。

これからも、基本コンセプトを厳守した根管治療を行なって、患者さんの歯と時間を大切にしていきます。

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