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- 2019.3.13
根管治療を失敗させない=成功させる要件〜その2〜
ももこ歯科のブログを読んでくださる皆様、いつもありがとうございます。
ブログの更新がなかなかできず申し訳ありません。
今回は、2月7日のブログの続編で、
根管治療を失敗させない=成功させる要件その2で、
主に根管治療に入る前の処置についてお話しします。
根管治療の前に、歯の中に細菌を入れさせない環境設定をします。
この環境設定が非常に重要です。
環境設定が、根管治療を成功させるか失敗になるか、
大きなターニングポイントになる、
と言っても過言ではないです。
根管治療の目的は、根尖性歯周炎の予防と治療です。
根尖性歯周炎とは、歯の根の先にできる病気です。
歯の根の先にできる病気は、根管(根の中)が細菌に感染した結果起こる病気です。
根尖性歯周炎の症状は、かむと痛い、腫れた、常にズキズキ痛い、
歯肉から膿が出てる、歯肉にニキビができてる等々です。
根尖性歯周炎は、細菌を取り除いてあげれば治る病気です。
では、どうやって細菌を取り除くための環境設定を行えば良いか、お話ししていきます。
環境設定は3つ行う必要があります。
第一に器具の滅菌管理、
第二にラバーダム防湿、
第三に歯の消毒です。
環境設定1つ目 滅菌管理について
滅菌管理は当たり前で、その患者さんだけのために器具を使える状態にします。
要するに、ディスポーザブル化(使い捨て)できる器具は、
すべてディスポーザブル化し、
ディスポーザブル化できない器具は滅菌レベルにしておく必要があります。
ところで、滅菌と消毒、除菌の違いはご存知ですか?
滅菌は、すべてのウイルスや細菌が死滅しており、無菌の状態です。
消毒あるいは除菌は、細菌やウイルスが消毒あるいは除菌前よりも
減少している状態です。
ももこ歯科では、根管治療のみならず
その他の治療でも滅菌レベルを達成しています。
環境設定2つ目 ラバーダム防湿について
ラバーダム防湿を行うことで、
お口の中の細菌から治療するべき歯を守ることができます。
手順としては、以下の通りです。
1.術前の状態
金属のかぶせ物をはずします。
2. かぶせ物をはずした状態
金属のかぶせ物をはずすと、虫歯ができていることがわかります。
3. 土台をはずして、虫歯をとります
細菌の温床になっている虫歯を取り除いたところです。
このままだと、ラバーダム防湿を行えません。
理由は、ラバーをかけられたとしても、
ラバーと歯の隙間から唾液が入ってきてしまい、
歯が細菌に感染してしまいます。
そこで、歯がないところに隔壁を作ります。
4. ラバーダム防湿完了
ピンクの三角形は、隔壁です。
隔壁は、当院ではレジンという材料で作ります。
隔壁を作ることで、唾液が歯の中に入ることを防ぎ、
ラバーダム防湿を行うことができます。
白いかたまりはセメントで、わざと残していました。
理由は、根の中に唾液を必要以上に入れたくなかったからです。
隔壁ができて、ラバーダム防湿を行ってから、セメントは取り除きました。
環境設定3つ目 歯の消毒
歯に付いている歯垢を落とす目的で、
過酸化水素水とヨードで歯の消毒をします。
これでやっと治療をスタートできます。
この環境設定が非常に大切です。
次のお話は、根管治療を失敗させない=成功させる要件その3
根管治療中についてお話しします。